「それから、もし三上さんが、ウチに専任をくれたとしても、債権者がダメということが多いのも覚えておいて下さい。今までウチでやって来たワンルームの収益物件は、恥ずかしい話ほとんどがダメです。うまくいくのは、都内、川崎、横浜ですね。賃料で、8～12万円となるとうまくいく場合がありますね。福岡など天神辺りの見た目すごいマンションでも、賃料が5～7万円ですからね。東京なら倍にはなりますよ。でも買う時の値段は、東京で2,000～2,500万円、福岡でも1,500～1,800万円ですからね。昨年、筑紫口の徒歩15分位のマンションの賃料は5万でしたよ。600万円以上では売れませんよ。その人、まだ1,300万円位、ローン残あるんです。500万円で買い付けが入ったのですが、断られました。その場でね。」
三上夫婦は値段が安いのか、債権者が任売する気がないのか、林が言っている意味がわからないようです。
「いいですか、本当の投資家ならもっと計算しますよ。特に一棟物ではない場合はです。例えば、10万円の家賃のマンションがあるとしますよね。
収入　　100,000×12ヶ月＝1,200,000円　　年間賃料…A
支出　　1,200,000×5％＝60,000円　　　　 管理会社の管理料
　　　　　50,000円　　　　　　　　　　　 年間固定資産税・都市計画税
　　　　　10,000円×12ヶ月＝120,000円　 年間管理費積立金
　　　　　支出計　230,000円　　…B
実質の年間収入は、980,000円ですよね。
ところが、1年中満室の物件などありませんよね。東京でも賃借人が変われば、クロスの張り替えとかで、お金がかかる上に賃料が入らないことがあります。
そうなると、投資家は980,000×0.9と計算し、年収入は900,000円位ですよね。
いいとこ、価格は10,000,000～11,000,000円ってところになりますね。


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