第1話　 親子間売買 ・・・問題はローン付け!!

2011年1月　去年の暮れから東京はカラカラ天気が続き、日本海側は大雪です。去年の夏は猛暑で熱中症とやらで、老人が死に今度は雪落としで死ぬという何ともいえない異常気象です。林は、朝、ニュースを見ていると、冗談抜きにして地球は終わりかななんて考えることがあります。
東京は1ヶ月くらい雨という雨が降っていません。
しかし、寒いのは確かです。昼でも５～６℃と冷蔵庫のなかにいるようなもなものです。
  55歳になる林も寒さが、若い時の無茶で膝の関節、腰が痛みます。
そんな寒い日の夕方6時、林は渋谷のハチ公前の喫煙コーナーで小川と言う42歳の人と待ち合わせです。電話で2度話をし、今日初めて会います。
無論お互い顔も知りません。携帯番号だけが頼りです。
小川は、大手とは言わないまでも、そこそこの会社に勤めていて、年収は600万円あります。
2回の電話で、林が知っているのは、小川の親が事業がダメで、数年で終わる住宅ローが払えず 、自分が買いたいとのこと。
事業資金が2,000万円あり、これも延滞しているとのこと。物件は戸建で、築25年、鶴見区にあり、バス便だそうです。
細かい話は会って話すことになり、代々木の会社帰りに会うとの話で、渋谷になったわけです。

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